ステークホルダーマネジメント支援

企業価値の向上を目指すうえで、ステークホルダーとの関係構築がますます重要になっています。日本では近年、アクティビスト(いわゆる「物言う株主」)の活動が活発になり、その提案や要求も増加、複雑化しています。PwC Japanグループでは、これらのアクティビストを含むステークホルダーへの対応に備えて、平時における資本市場視点での中長期的な企業価値向上支援、有事における戦略策定、資本市場との対話、およびM&Aの実行を支援します。

サービスに関連する課題

近年、スチュワードシップ・コードやコーポレートガバナンス・コードの制定や改訂により上場企業のコーポレートガバナンスの実効性向上が求められたこと、また、東証から資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応が要請されたことなどを背景に、アクティビストの日本企業の変革や企業価値向上への期待が高まり、活動が活発化しています。

加えて、アクティビストの企業に対する要請も多様化しています。その内容は配当政策や自社株買いといった株主還元にとどまらず、取締役会の実効性の向上や役員報酬の見直しなどコーポレートガバナンスの改善も含まれます。また、M&A戦略、ポートフォリオ戦略、ESG戦略を含む事業戦略の見直しや、オペレーション改善や効率化などによるインオーガニックでの企業価値向上を求めるケースも増えています。

これらのアクティビストの活動に対応するためには、アクティビストが株式を保有する前の段階から備えを進めておくことが不可欠です。全社戦略や中期経営計画の策定にあたっては、ステークホルダーエンゲージメントの観点を踏まえた中長期的な企業価値向上の戦略策定と施策の実行が重要であり、ステークホルダーとの積極的なコミュニケーションが求められています。

PwCのアプローチ

PwC Japanグループでは、ステークホルダーマネジメント支援の局面を「平時」と「有事」に分けてアプローチします。平時では、IR・SRの観点にとどまらず、他のアジェンダも含めた経営全般の包括的な全社戦略・中期経営計画策定から組織・プロセスの構築、事業計画の策定、施策の実行を支援します。あわせて、ステークホルダーへの訴求・誘引の観点からの戦略策定、企業価値向上施策の実行、体制構築もサポートします。

また、アクティビストによる株式保有が判明した後の「有事」の局面では、方針策定や関係者のとりまとめなどの全体オーガナイズを行いつつ、資本市場とのコミュニケーション戦略の策定、M&Aの実行支援までをワンストップで支援します。PwC Japanグループは、ディールアドバイザリーに加え、会計・監査、コンサルティング、税務、法務に関する卓越した専門性を結集し、ステークホルダーエンゲージメントの支援を経営全般の観点から包括的に行うことで、企業の中長期的な成長に貢献します。

図表1:経営全般のアジェンダとステークホルダーエンゲージメントの位置づけ

PwCのサービス

平時では、資本市場の視点を踏まえた分析を行い、リスクと課題を洗い出します。そのうえで、当該リスクと課題を踏まえた中長期的な企業価値向上のための戦略を策定するとともに、戦略を施策・アクションプランに落とし込み、施策実行と体制構築を支援します。

有事での対応は、アクティビストとして活動が見込まれる特定株主が保有した事実や面談要求、株主提案権の行使やTOBの意向表明が行われた場合に、マネジメント層や主管部門に伴走して戦略策定にあたるとともに、関係者とのコミュニケーションの助言を行います。また、全体戦略に基づく各種対応のサポートと、アクティビストへの対応を目的としたM&Aの実行を支援します。

図表2:サービスの概要

平時対応

Ⅰ. 分析

  • 事業分析
    業界・類似企業分析、経営課題と経営戦略の分析・整理など
  • 財務分析
    収益性やセグメント別の各種指標の類似企業との比較分析、業績改善余地の分析など
  • ガバナンス分析
    役員の状況、役員報酬制度の分析など
  • ESG分析
    ESG関連リスクの評価と対応状況の調査・分析など
  • 株価分析
    バリュエーションによる企業価値評価と株価との比較分析、PBR、PER、TSR、EBITDA倍率など各種指標の競合他社との比較分析、株価推移分析など
  • 株主分析
    株主の分類・安定株主比率分析、実質株主の調査、株主構成の異動の分析など

Ⅱ.戦略策定

Ⅲ. 体制構築・企業価値向上施策実行

有事対応

Ⅰ. 全体オーガナイズ

  • 対応戦略(防衛方針)の策定
    マネジメント層との伴走型で全社戦略も踏まえながら対応策を助言
  • 関係者(弁護士、IR、SRなど)の全体マネジメント
    各種専門家をとりまとめ、プロジェクトの推進を支援

Ⅱ. コミュニケーション戦略策定

  • アクティビストとのコミュニケーション戦略の策定
    アクティビストの要求事項の分析と、各ステークホルダーのニーズを踏まえたシナリオ別のコミュニケーション戦略を策定
  • IR、SR戦略策定
    各ステークホルダーとの対話戦略・方針の策定、面談要求への対応方針の決定

Ⅲ. M&A実行

  • 買い手候補(ホワイトナイト)の発掘
  • (ホワイトナイトなどに対する)第三者割当有償増資、MBOの実行支援
  • M&Aアドバイザリー

主要メンバー

大屋 直洋

パートナー, PwCアドバイザリー合同会社

Email

竹中 健

パートナー, PwCアドバイザリー合同会社

Email

佐藤 崇吉

パートナー, PwCアドバイザリー合同会社

Email

藤井 雄介

ディレクター, PwCアドバイザリー合同会社

Email

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